上手く出来た話

~平成の最後に寿退社し、 令和の初日に結婚した私のお話~

三つ子の魂

 私の生まれ育った町は、住みやすい街No1にも選ばれことがある、新宿から約10分の都会だけど庶民的な本当に素敵な街だ。

カウ家含め古くから住んでいる人も多く商店街を歩けばあちらこちらで井戸端会議が開かれている。そして、同級生はもちろん、その親、兄弟も含めて多くの知り合いに会う。
 35歳になっても皆あまり生まれ育った町からは離れない。同じ路線上の2つ、3つくらい先の駅に住む。なので、集まろうと思えばすぐ集まれる。
 

 今朝も朝9時半集合でお茶をしてきたばかりだ。朝9時半集合というところが主婦っぽくて良い。ずーっと一緒にいた中学、高校、大学時代は夜の9時半から夜中の1時、2時までファミレス、ファーストフードなどでとにかく遊んでいた。何をしていたわけでもなく、ただただ一緒にいて、大爆笑して、同じ時を過ごし、大人になっていった。

 あれから10年以上たち、夫々結婚し、家庭を持ち、子供を産み、私は仕事で地方と地元を行ったり来たりしていた中で、さすがに年に数回会うだけの関係になった。

 そして、今日、私が仕事を辞め、専業主婦になったこともあり、久々幼馴染4人で集まった。集合9時半!旦那、子供をそれぞれ送り出した後の集合だ。そして、子供が帰ってくる前までの1時解散。

 私が初めて地方で一人暮らしをした時から約12年。12年経っても当時と何も変わらず、ただ集まって一緒に大爆笑する。変わったのは集まる時間が12時間ズレただけだ。