究極のファン心理

　私は、2018年９月16日に引退した安室奈美恵さんのチョーがつくほどの大ファンだ。
世代もアムラーに憧れる世代で、周りの友達もファンクラブに入っている人が多い。学年でいうとハリセンボンの春奈さんの1つ下。イモトさんの2つ上という事でお二人がテレビでお話する安室さんに向けた愛のコメントは本当に全て同意見である。

　安室奈美恵さんは、私の人生を語るうえで、絶対に欠かせない存在だ。安室さんのお陰でどれだけ人生が楽しくなったか。数々の奇跡の思い出は追々話していくとして、今日は初めてライブ以外の普通の街中で半径３０ｍくらいまで接近した時のお話です。

　2010年のツアーは全国のホールを数多く回るツアーで当時住んでいた大分にも2日間ツアーで来てくれた。しかも会場が私の住んでいるマンションのすぐ奥！もう、チケットが取れた時からワクワクが止まらなかった。
　ライブ当日。
私は、朝早くに安室さんは大分入りし、街中にお買い物に現れるのではないかと踏んでいた。ファッションビルを運営する会社に勤めていた私は、朝からずっと館内にいて、安室さんがいつ来てもいいように待ち構えていた。そして、館内の販売スタッフさんも皆私がなぜ館内をずっとうろうろしているのかわかっていた。大の安室ファンだという事は皆知っている。毎年開催する決起大会で、安室さんのダンスをコピーし完璧に踊っていたし、ライブチケットも2日間ともとっている！と話していたからだ。
　お昼過ぎ、ついにその時はやってきた。安室さんが降臨されたのだ。私は、B1F～7Fまである館内をグルグル回り、B1Fのロフトにやってきた。そうしたら、ロフトの店長さんが、
「カウさん！い、今、安室さんが１Fに上がっていきました！！」
「ウェッ！？本当に来たー！！」
エスカレータを走って１Fに上がった。
すると、目の前のインフォメーションのスタッフさんがしゃがんで見えないようにどこかに電話している。私の携帯が鳴った！
「私、ここにいます！」
声をかけると、
「カウ！！大変！！安室はあそこやー！！」
「えっ！！」
と同時に振り替えると視線の先には、スラーッと手足の伸びた小柄な、何か凛としたベールのようなものをまっとた神々しい女神がジュエリーショップでお買い物をしていた。
「わぁっ。」
人は、あまりにも大好きなものを見るとただ立ち尽くし、圧倒されるという事を初めて知った。確実に口は空いていた。
そして、通路を歩いている人たちも気づきだし、徐々にお店の前に人が溜まっていく。私は、口を閉じ、ビル運営者として、何か問題が起こってはいけないと思い、警備などを呼ぶか、人を散らしたほうが良いか指示を仰ぐためインフォメーションから事務所に電話し課長と話した。
「課長、１Fの〇〇で今、安室奈美恵さんがお買い物をされています。周りに人も溜まりだしています。どうしましょうか？」
”カウが近くに行き守ってやれ。”とか言わないかな。と思いつつ、支持を待った。すると、課長が
「何！？」
次に出た言葉が、
「綺麗か！？」
「・・・・。えっ？課長。今、そこですか？・・・。はー、それはそれは、とても綺麗です。」

頭の中に？が浮かんだっま答えた。
「わかった。では、そのままで。」

「えー！！それだけ？」

つい言ってしまった。

「うん。プライベートでお買物に来てくれているのだから、何もせず、そっとしてあげなさい。」

それは、そうだ。と思い、その場を見守った。

　いつも考えていた。街中で突然安室奈美恵さんにあった時私はどうなってしまうんだろう。飛びついてしまうのではないか。その場で泣き崩れるのでないか。ライブの時のように叫んでしまうのではないか。
しかし、実際は違った。ご本人の事は直視できず、チラッ、チラッと見るのみ。そして、誰一人として、絶対に安室さんのプライベートを邪魔をしないでくれ！！と心の底から祈った。安室さんが無事お買い物できるように。。。これが究極のファン心理というものだと分かった。

安室さんは、ピアスと指輪を購入し颯爽と車に乗り込み帰っていった。退館後、接客したスタッフさんに「どうだった！？何買った！？」と聞いたら、そのスタッフさんは、安室さんの大ファンにも関わらず、全く気付いておらず、指の細い人だなぁ。くらいに思っていた。そして、今接客した人が本人だと知り、震えだし涙目になった。気づかずに普通に接客出来てよかった。そして、その後、そのアクセサリーショップの指輪とピアスはバカ売れした。

大ッ好きな人を目の前にした時の人の反応と物凄く思い続けていると、神様が見方をしてくれて願を叶えてくれることを知った出来事でした。
そして、その日のライブはもちろん声が枯れるほど叫びました。

引退された今、どこかで誰にも邪魔されず自分の時間をゆっくり過ごしていて欲しいな！！