上手く出来た話

~平成の最後に寿退社し、 令和の初日に結婚した私のお話~

結婚して良かった事(耳かき)

 令和の初日に結婚した私。

 結婚して2週間強経った頃の事。

 生活は、独身で働いていた頃と一変したが、感覚的にはただ流れに身を任せているだけなので、「変わったっ!」「よし、やるぞー!」といった肩に力が入った感じはない。

 本当に最初から家族と一緒にいる感じなので、これが結婚という事なのかもしれない。
 そんな中、結婚して何が一番良かったか?という質問に対して、よく言われる事が、“病気になった時は、相手の大切さ、有難みが、身に染みて分かる”というのを良く聞く。
 

 結婚して2週間後、私は耳かきで耳を掻きすぎ、耳の中に膿が出来、腫れてしまった。これは、脳にまで響く痛さで何もできない。

おかしいな?と思い、

カウ:「耳掻きすぎて、頭が痛い」

と言ったら

グレイス:「すぐに病院行ったほうがいい。今日行って来て!」

と。

確かに尋常な痛さではないので病院に行った。

耳鼻科の先生:「あー大分腫れてますね~。大分掻きましたねぇ~。今回は、塗り薬ではなく、目薬みたいに、耳の穴にさす耳薬を出しますね。これは、さしたら5分~10分横になったまま動かないでください。」

カウ:「耳に液体を入れるのですか?プールの時みたいな感覚ですか?」

耳鼻科の先生:「そうですね、5~10分経ったら、耳を下にして、液を全部出してもらうので、それがプールの耳抜きみたいな感覚に近いかもしれません。」

カウ:「へー。わかりました。ありがとうございます!」

 薬局で薬をもらい帰宅したが、どーしても頭にジンジンと響いて何もできない。ご飯も食べれない。“もう耳かきは一生しませんから直してください”と泣きながら神様にお願いして過ごした。

 夜、グレイスが帰ってきて

グレイス:「どうだった?耳は?」

カウ:「痛すぎて、何もできない。頭がジンジン、ガンガンする。」

グレイス:「痛み止め飲んだ?

カウ:「飲んでないし、持ってない。飲んだこともない」

グレイス:「はい、これ飲んで」

カウ:「えっ?持ってるの?」

グレイス:「いつも持ってるよ!病院の薬は?」

カウ:「なんか、目薬みたいに耳にさすやつ」

グレイス:「あー、あれね!じゃー寝る前にさしてあげる」

カウ:「えっ!?なんでわかるの?もしかして、やったことあるとか?」

グレイス:「僕も、耳掻き大好きで、掻きすぎで大変なことになったことあるからわかるよ!」

夫婦でこんな癖までにているとは。

確かに、グレイスは、自分の耳の形に合わせたマイ耳かきを持っている。
これは筋金入りの耳かき好きだ!

母親には、

母:「こんな事で病院行って!!自業自得よ!」

と怒られたが、グレイスは気持ちを理解してくれた!

そして、耳の穴に薬をさすなんて難しい行為を黙って朝晩の1日2回を、1週間続けてくれた。

この時、

“あー、結婚してよかったな”

と実感した。

もう、耳かきはしばらくは控えるが、こんなに強く相手の大切さに気付かせてくれた耳かきには感謝しかない。

結婚式での誓いの言葉に、

“健やかなるときも、病める時も、耳かきしすぎた時も、、、

を入れてもらおう!

そして、大きい声で

「誓います!」

と宣言するのだ!!

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耳薬