上手く出来た話

~平成の最後に寿退社し、 令和の初日に結婚した私のお話~

ラタトゥイユの雨音

 夏本番直前の梅雨。ジメジメと暑さを吹き飛ばすため夏野菜がいっぱい摂れるラタトゥイユを作った。次の日も使えるようにに4人前作った。
 思いのほか、とても美味しく出来上がり、夕食を大満足で終えた。
お腹いっぱいでソファでゆっくりくつろいでいた。

 

梅雨。物凄いボコボコ、ボコボコと雨音がする。

 

カウ:「雨凄いね!?」

グレイス:「うん、梅雨だもんね!大雨だ!」

そのままテレビを見ながら引き続き至福のひと時を過ごしていた。

テレビを見終わり、夕飯の片づけをしようと、キッチンにお皿を運んだら、なんと、ラタトゥイユの鍋に火が付いていた。そして物凄い勢いでボコボコッ!ボコボコッ!と言っている。

「ギャー!!」

と叫んだ!
まるで鍋の中が地獄谷のようになっていた。

慌てて火を止め、空気の入れ替えの為カーテンを開けた。おやっ?

雨は降っていない。

大雨の音は、ラタトゥイユの煮えくり返る音だった!!

大笑い!

そのラタトゥイユは、次の日のランチでペンネに入れて食べた。

昨夜じーっくりボコボコ煮込んだおかげで野菜の旨煮がギュッと凝縮され物凄く美味しい味になった。

 

これこそまさに上手く出来た話ではないか?

f:id:umakudekitahanashi:20190630014215p:plain

ラタトゥイユの雨音