上手く出来た話

~平成の最後に寿退社し、 令和の初日に結婚した私のお話~

お見合いパーティー in TOKYO

 34歳の時に4年ぶりに名古屋から東京に帰って来た。
 両親からも「早く結婚しろ~結婚しろ~」と言われ、言われ過ぎて逆に「しない!」なんて強がってもいたが、自分の中でも“もうそろそろかなぁ”という思いもあった。なので、独身の高校時代の友達と東京で初めてお見合いパーティーに行ってみた。

 今のお見合いパーティーのシステムはとても進化していて、iPadを使って行われる。男女12対12のパーティーでは、予め、①~⑫の番号ごとにiPad上にプロフィールが記載されている。名前、年齢、出身地、趣味、年収etc..。そのデータを見ながら1人5分間ずつ話をする。元々手元にデータがあるので、趣味などで気になる事があれば掘り下げて聞けるシステムだ。素晴らしい!

 初めて仕事帰りに行った時、気合を入れて自分の勝負服で挑もうと、コムデギャルソンのシャツとジャケットをビシッと決めて行った。
 そして、12人と5分間づつ話、1時間。クタクタになったところで待っているのが、iPad上で行われる「いいね!」ボタン送信会だ。気に入った異性①~⑫の番号の所に「いいね!」を送信する。そして、集計後、自分が押した異性の番号と、異性から自分に向けられて「いいね!」が押された番号が掲載される。私は、可能性の幅を広げる為、「いいね!」ボタンを沢山押した!そして、自分が押した番号が掲載され、次に、自分に入った番号が掲載される、、、が、されない。。。

なんと、私に対する「いいね!」が0票だった!!その後、「いいね!」ボタンを確認した後に、最終マッチングタイムが行われる。それは、第一希望から第三希望まで番号を押し、マッチングすればカップル成立となり会場外で番号交換が行われる。私は、「いいね!」が1票も入っていなかったが、こちらが沢山の人に「いいね!」を押していたので、まだ可能性はあると思い、ちゃんと、第一希望~第三希望までボタンを押した。結果、異性からは0票でカップル不成立に終わった!一緒に行った友達は、カップル成立し、番号交換した。そしてその後実際に付き合いだした。

“いやー。やっぱり、私は万人受けするタイプじゃないから難しいな!”と思い、もう行くのはやめようと思ったが、この話を面白可笑しく色々な人に話すと、1つ下の会社の後輩が「私も行ってみたいです!!」と言う。仕方なくまた行くことにした。しかし、ここは、前回の経験を活かし、少しでも万人受けするよう、コムデギャルソンのシャツをトゥモローランドのシャツに変えて挑んでみた!また、いっぱい「いいね!」を押した。すると、なんと、3票「いいね!」を獲得することができた!そして、カップルも成立し、line交換もした!しかし、自分が3票獲得したことですっかり満足してしまい、その後lineのやり取りは続かず終わってしまった。

 でも何も後悔はしていない。万人受けは大事だという事と、でもやっぱり自分は自分の好きなものがはっきりしていて、それを好きになってくれる人が好きだからだ。

 その後出会った、夫グレイスは、ギャルソンが好きだし、私の大好きな靴チャーチを履いている。

 『割れ鍋に綴じ蓋』ではないが、必ずピッタリな人がいるものだと思った。