興奮のラスベガス
高校時代から毎年物凄く考えて、色々調べて、その時々で行きたいと思った海外へほぼ毎年行っていた。ヨーロッパ8か国、アジア4ヵ国、メキシコ、アメリカ、NYは好きすぎて5回行った。私が今回の人生で行きたいと強く思った場所には大体行ってきた。
31歳の初夏。夏休みどこに行こうか悩んだ。正直、あと見てみたいものはマチュピチュやギリシャとかだったが、距離的なことも考えると正直、“今回の人生では行かなくていいかなぁ”とも思っていた。なので、気に入った好きな国の2週目も考えていた。が、ふとラスベガスの映像が頭をよぎった。そして、調べると安室奈美恵さんも行ったことで有名な世界的なパワースポットセドナにも日帰りで行ける。安室奈美恵さんの大ファンである私は、即決でラスベガスに行くことに決めた!
カジノの勉強をして、一攫千金を狙い、旅行代くらいはペイできるくらいにして勝って帰ってこようと思って出発した。
ラスベガスに着くなり、ネオンの賑やかさ、ホテルの豪華さにテンションが上がった。そして、さっそくカジノに行った。やはり最初は緊張した。英語が喋れないので、ポーカーやらブラックジャックはハードルが高く、ひたすらルーレットをやった。
もうびっくりするくらいのスピードで負けたが、それが興奮に変わり、目が見開いた!ディーラーとの掛け合い。テーブルの周りにいる人との掛け合い。当たる確率を高めるための戦略。もうアドレナリンがずっと出まくっていた。カジノには窓も時計もなく時間を忘れさせる空間だと本で読んだが、実際に時間など忘れていた。楽しくて楽しくて、さすがに寝ないといけないと思いホテルの部屋に帰り目を閉じるのだが、ルーレットの盤が浮かんでくる。
こんなに楽しいことがまだ世の中にはあったんだ!とにかく感動で初日は寝付けなかった。
1週間くらいいた中で2日間はセドナ、グランドキャニオンに行きちゃんと大自然とも触れてきた。また、ラスベガスでも、ちゃんと有名なショーも見たし、有名なバッフェも楽しんだ。どれも全部素晴らしかった。特にセドナは本当にパワースポットだと思った。
だって、帰国後、すぐまた激務に追われたが、1ヵ月間程ずっと元気に過ごせた。
この元気さは、セドナで得たパワーなのか、カジノで出まくったアドレナリンのせいかはわからなかったが、大いに負けても行っただけの価値のある場所だった。
20代だと、一気に数十万をつかうカジノには気が引けて楽しめなかっただろう。そして、結婚した35歳の今だともちろん、もうガンガンには楽しめない。
そう考えると、31歳、気に入りすぎて33歳でも行ったラスベガスが本当に人生で最大限に楽しめるタイミングだった。
本当に、人生、その時、その時で、その時なりの楽しみ方に出会う様になっているのだなと思った。
そして、セドナに行くバスの運転手さんが言っていた。
「カジノは負けた。と言うのではなく、お金を預けた。と言うんだよ。」と。
では、また、人生の諸々の経験をその時その時でしっかりして、70歳くらいになったら、預けたお金を戻してもらいに行こう。
カジノが似合うカッコよい年の取り方をしよう!